964作目の日活映画検証！（笑） - 市村

2023/06/04 (Sun) 11:19:47

★あるインテリジェンスから届いた1957年日活『「流木」より 女豹とならず者』という水島道太郎さん主演のモノクロ作品を見ました。山奥の木材の伐採場が舞台となっている作品で、他にも日活映画には二谷英明さん主演の1960年『摩天楼の男』や1961年『散弾銃〔ショットガン〕の男』など、同様の趣向の山奥のダム工事現場などが舞台となる作品はありますが、出演者の移動もそうですが、何より撮影機材の搬入が大変でしょうね。

…ヒロインの猟師に扮するのは左幸子さん。しかし私個人はこの女優さんに全く魅力を感じません。失礼ながら、可愛げがないとでも申しますか…。

…中では、野谷組の人夫の一人に扮した関田裕という男性、この方は後に東宝に移られて61年東宝『モスラ』や62年東宝『日本一の若大将』、63年『海底軍艦』、63年東宝『ハワイの若大将』、64年東宝『国際秘密警察 火薬の樽』、66年東宝＝渡辺プロ／東宝『無責任清水港』などなどに出演、66年の『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』では、サンダに扮しておられますね。ちなみに頑丈そうな体格だからか、66年東宝『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』ではエビラ、67年東宝『キングコングの逆襲』ではメカニコングとゴロザウルスに扮しておられます。

…画像は、葉山良二さん扮する若社長の元に東京から届く見合い相手の写真。モデルは服部千代子（後に峰品子→大原洋子／東映）さんです。またクレジットなしで、入札の行なわれる林業会社の事務員として筑波久子さんが一瞬、顔を見せておられます。

…そして一瞬と申しますと、やはりラスト、主人公がライバル会社の事務所や飯場で暴れるシーンにのみ、顔の長ーーーいオジさんが登場されて、ちょっとしたアクションを見せておられます（笑）。しかしクレジットのあるなしに関わらず、全部で何作の日活映画に出演されているのでしょう？。

…これで私の未検証の日活映画は残り177作（未見作は174作）となりました。いやいや、まだまだ先は長い…（笑）。

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1957年日活『「流木」より 女豹とならず者』

監督：野口博志（後に野口晴康）　企画：図師巖　原作：飯野明（「傑作倶楽部」所載）　脚本：若井基成、土岐英史、佐治乾　撮影：松橋梅夫　照明：三尾三郎　録音：高橋三郎　美術：大鶴恭弘　音楽：山本直純　編集：辻井正則　助監督：河辺和夫　製作主任：中井景　主題歌：キングレコード　（A）「俺は山の男さ」　作詩：矢野亮／作曲：鎌多俊与　唄：春日八郎　（B）「飯場の娘」　作詩：矢野亮／作曲：鎌多俊与　唄：西村つた江　後援：大井川鉄道株式会社、本川根観光協会

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水島道太郎　…水上鉄太郎（通称“鉄”。村田林業の私有地で木を伐採する野谷組の人夫。五年前に横田組の兄貴分を殺して入獄、出所後、再び野谷組で人夫の小頭として働く）
葉山良二　…野谷克太郎（野谷組の新しい社長。先代社長の息子で一年前に東京からやって来た。大学では柔道をやっていた）
左幸子　…お美津（猟師。野谷克太郎に思いを寄せている）
河野秋武　…横田（横田組の親方）
小林重四郎　…“マムシの政”（横田組の人夫頭。兄貴分だった“〔ゲン〕”を殺されたとして水上鉄太郎を恨んでいる）
瀬川路三郎　…“越中”（野谷組の人夫。白髪の初老の男性）
高品格　…“インケツ”（野谷組の人夫）
雨宮節子　…お千代（小料理屋“春廻家”の仲居。“インケツ”の恋人らしき女性）
広岡三栄子　…お春（小料理屋“春廻家”の女将。実際には水上鉄太郎は先代社長の身代わりで入獄したことをただ一人知っている女性）
冬木京三（後に冬木喬三）　…町の雑貨屋“松本屋”の主人（お美津が洋服を買う店の男性）
宮原徳平　…“八文〔はちもん〕”（野谷組の人夫。水上鉄太郎に野谷克太郎が書いた賭博禁止の貼り紙を教える男性）
河野弘　…三浦（営林局の役人）
雪岡純（後に雪丘恵介）　…“弁天”（野谷組の人夫。博打に負けた金を巡って水上鉄太郎と喧嘩になる男性）
河上信夫（後に河上喜史朗）　…黒馬組の親方（村田林業千頭事務所での入札に参加しているメガネの男性）
伊丹慶治　…朝野組の親方（村田林業千頭事務所での入札に参加している男性）
弘松三郎　…“左膳”（野谷組の人夫。左目とその周りに傷痕のある男性）
神山勝　…森川（野谷組の人夫。水上鉄太郎のどぶろくを飲む時にもいる長身の男性）
宇部信吉　…“一本松”（野谷組の人夫。巻頭、水上鉄太郎が帰って来た時には、事務所のストーブのそばにいる髪の短い男性）
宮川敏彦　…清水（横田組の人夫。小料理屋“春廻家”から最後に出て行く長身の若い男性。水上鉄太郎と月給の話をする時には、「月給もらえるもの、野谷組は極楽ですよ」と言う）
三杉健　…“熊”（横田組の人夫。小料理屋“春廻家”で水上鉄太郎の噂を聞いて走り去る男性）
水木京一　…山田（通称“ヤマ”。野谷組の人夫。額の左側ににコブのある男性。関西弁）
島村謙二（後に島村謙次）　…横田組の人夫（小料理屋“春廻家”に来た時には、頭に鉢巻きを巻いている男性）
美川洋一郎（後に美川陽一郎）　…高森（営林局の役人。山の視察時にはカバンを持っているメガネの男性カバンを持ったメガネの男性）
緑川宏　…野谷組の人夫（水上鉄太郎のどぶろくを飲む時には、“八文”の後ろに立っている男性）
深江章喜　…横田組の人夫（小料理屋“春廻家”に来た時には、“熊”の後ろにいる帽子をかぶった男性。水上鉄太郎と月給の話をする時には、「皆、そっちへ行きてえって言ってますよ」と言う）
藤倉実　…須川組の親方（村田林業千頭事務所での入札に参加している男性。後の宴席では横田の左隣／画面右の席に座っている）
瀬山孝司　…野谷組の人夫（大きな毛皮の帽子をかぶった男性。伐採した木の枝打ちをする時には、女性をくどいている）
八代康二（後に八代康次）　…野谷組の人夫（巻頭、水上鉄太郎が帰って来た時に“インケツ”と“弁天”と一緒にいる男性）
本目雅昭　…野谷組の人夫（水上鉄太郎が博打をしようとする時、“一本松”の左斜め後ろ／画面右にいる男性）
速水脩二　…
関田裕　…関（野谷組の人夫。給料日には借金はないので水上鉄太郎に道を通してもらう長身の男性）
二木草之助　…早川組の親方（村田林業千頭事務所での入札に参加している法被を着た男性）
竹内洋子　…芸者（入札の後の宴席で横田の右隣／画面左にいる女性）
三船彰子（後に三船好重）　…“越中”の女房（野谷組の飯場の炊事係）
加藤温子（後に菅乃梨子）　…
椿とみ　…野谷組の飯場のおばさん（“越中”の女房と洗濯をしていたりする女性）
高木由子　…小料理屋“春廻家”の仲居（“八文”の右隣／画面左で酌をしている女性）
東桂子　…野谷組の人夫／瀬山孝司がくどいている枝打ちをする女性？
斎藤かよ　…小料理屋“春廻家”の仲居（宴席に酒の入った銚子を運んで来る女性）？
谷和子　…小料理屋“春廻家”の仲居（水上鉄太郎と“マムシの政”が口論する時には、お春の左隣／画面右で眺めている女性）
江原健太郎　…
千代田弘　…横田組の人夫（小料理屋“春廻家”へ来た時には、黒っぽい鳥打ち帽をかぶった男性）
粕谷忠　…
古田祥　…横田組の人夫（小料理屋“春廻家”へ来た時には、“マムシの政”の後ろにいる長身の男性）？
橘田良江　…
高瀬将敏〔技斗〕　…青木（横田組の人夫。小料理屋“春廻家”から最後から二番目に出て行く大きな毛皮の帽子をかぶった男性。水上鉄太郎と月給の話をする時には、「そうなんだよ、親方がいいからなあ」と言う）

以降、主なクレジットなしの出演者

山之辺閃（後に山之辺潤一）　…先代の野谷組の社長（遺影）
英原穣二　…小料理屋“春廻家”の板前
服部千代子（後に峰品子→大原洋子／東映）　…東京から届いた野谷克太郎の見合い相手の写真
坂井一郎（後に阪井幸一朗）　…早川組の人夫（入札に落ちて帰る野谷克太郎を見送る早川組の法被を着ている男性）
真下治子　…村田林業千頭事務所の事務員（入札に落ちて帰る野谷克太郎を見送る画面右側の女性）
筑波久子　…村田林業千頭事務所の事務員（入札に落ちて帰る野谷克太郎を見送る画面左側の女性）
須田喜久代　…入札の後の宴席にいる女性（白っぽい着物を着た女性）
衣笠一夫（後に衣笠真寿男）　…入札の後の宴席で踊るメガネの男性
早川名美（後に早川由記）　…行商のおばさん（小料理屋“春廻家”の中庭にいる姉さんかぶりをした女性）
黒田剛　…横田組の人夫
榎木兵衛　…横田組の人夫（横田組の飯場で暴れる水上鉄太郎の上に階上から飛び降りようとする男性）
露木護　…横田組の人夫（暴れる水上鉄太郎が押さえ付けられた時、“マムシの政”の後ろに立っている男性）